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建設業における技術者制度の現状

建設業会では技術者不足の懸念が強まっています。

現状で不足感は少ないものの、急激に進む建設従事者の高齢化により将来的な技術者不足を懸念されているでしょう。建設業従事者の約34%が55歳以上であり、29歳以下が11%以下に留まっていることからその懸念が強まっています。

そのような背景から、技術者は建設業界で求められているのです。

この記事では、技術者になるための現状の条件を整理し、技術者数の現状と今後の課題もあわせてご紹介します。

建設業法における技術者の配置制度

建設業法によって置く必要がある技術者が決まっています。大きく分けて2か所あり、営業所と工事現場です。どこに技術者を配置するのかを確認しましょう。

建設業許可による営業所に必要な技術者の配置

建設工事の許可を受けようとする場合、営業所における専任の技術者を設置する必要があります。

この技術者は、工事現場における現場代理人や監理技術者、主任技術者として従事することはできません。

工事現場に配置する技術者の種類

実際に施工している工事現場に一定の資格を有する技術者を設置する必要があります。建設工事の技術上の管理を行うために設置するものとされています。

技術者にも様々な種類があります。ここでは、主任技術者、監理技術者、現場代理人、専門技術者についてご説明します。

1)主任技術者

主任技術者は、建設工事を請け負った際に工事現場に配置する技術者です。施工上の管理を行うのが主な仕事です。施工計画を作成し、具体的な工程管理や工事用仮設物、資材等の管理などの品質管理や安全管理等を行います。

2)監理技術者

監理技術者は、発注者から工事を請け負い、下請け金額が4000万円以上(建築一式工事の場合6000万円以上)の場合に主任技術者に変わり設置する技術者です。
監理技術者は主任技術者の役割に加えて、下請負人の指導・管理、複雑になる工程管理の役割を負うことを求められます。

2-1)監理技術者との雇用関係

主任技術者と監理技術者は、工事を請け負った企業と直接かつ恒常的な雇用関係にある必要があります。直接かつ恒常的な雇用関係とは、簡単に言うと正社員でなければいけないということです。出向者や派遣社員等が主任技術者や監理技術者として工事現場に配置するのはNGとなります。

2-2)監理技術者制度

監理技術者になるには監理技術者制度にのっとって条件を満たす必要があります。国や地方公共団体等が発注する建設工事については、監理技術者資格証の交付を受けており、国土交通大臣の登録を受けた者が実施している講習を5年以内に受講した者から選任しなければなりません。また、発注者の請求があった場合は資格証等を見せましょう。

3)現場代理人

現場代理人は、請負契約の確実に実行するために工事現場の管理を行います。工事の施工及び契約関係に関する一切の事項を担当するものとして、工事現場に置かれる受注者の代理人です。
職務内容は違いますが、主任技術者や監理技術者が兼任することも可能です。

4)専門技術者

建設業者は許可を受けた建設業にかかる建設工事や、それに付随する建設工事を自ら施工する場合、専門技術者を設置する必要があります。配置できない場合は、付随工事の建設業許可を受けた建設業者に依頼して施工してもらわなければいけません。

監理技術者の資格要件

監理技術者には2通りの要件があります。実務経験によるものと、一級国家資格等によるものです。

一級国家資格等による資格要件

指定建設業において、監理技術者となる場合には一級国家資格等の保有が必要になります。

指定建設業とは、土木工事業、建築工事業、電気工事業、管工事業、鋼構造物工事業、舗装工事業、造園工事業の7業種になります。

一級国家資格等とは、例えば一級建築士や一級建築施工管理技士、技術士などです。それぞれの資格で監理技術者となれる業種が異なるので、配置する場合は必ず確認しましょう。

実務経験による資格要件

姉弟建設業以外の22業者に関しては、一定の要件を満たした実務経験を有する方も監理技術者となることができます。

学歴や保有資格によって必要な実務経験年数が違いますので確認が必要です。

監理技術者資格者証の保有数の推移

一般財団法人 建設業技術者センター 監理技術者資格者証の保有数の推移

図を見ると、この10年の監理技術者資格者証の保有者数は横ばいです。監理技術者資格証取得年齢も高くなっていると言われています。

これからさらに監理技術者の高齢化が進むことで、引退などにより減少するペースに新規取得するペースが追いつかなくなる恐れがあるでしょう。

国としても監理技術者の減少に危機感をもち、2017年から2級土木施工管理技術検定と2級建築施工管理技術検定の試験回数を年1回から年2回に増やし、底上げを図っています。また、受験資格を緩和するなど、若手が目指しやすい環境整備に動いているところです。

新たな監理技術者制度の検討

監理技術者数の減少の恐れもあり、新たな監理技術者制度の検討も始まっています。

指定建設業以外の22業種のうち、実務経験によって認定される監理技術者の割合が多い業種については、新たな国家資格の必要性が検討されています。

指定建設業以外の22業種では実務経験が、主任技術者資格を有している者が元請として請負金額4500万円以上の工事において、2年以上の指導監督的な実務経験があれば監理技術者としての資格要件に当てはまります。

検討されている業種は以下の5業種です。

  • 機械器具設置
  • 電気通信
  • さく井
  • 消防施設
  • 清掃施設

技術者の確保とともに適正な技術を持った技術者による施工が求められているのですが、実務経験は技術者の転職したりすると確認が困難です。

そのため、監理技術者や主任技術者はできる限り、技術検定等の国家資格持ちであったり、民間資格も含めて認定することで検討されています。

中でも、完成工事高が多くなってきている電気通信について監理技術者の確保を早期に対応することが必要です。工事量に対して監理技術者の確保が難しくなる場合、請負契約が進まないことも考えられます。

また、既存の技術検定の種目では電気通信工事で求められる技術には対応していないため、新たな国家資格や技術検定の検討が始まっています。

まとめ

この記事では、技術者になるための条件や技術者の推移、今後の課題をご紹介しました。

工事現場に配置する技術者は、主任技術者・監理技術者・現場代理人・専門技術者に分けられます。それぞれの技術者によって役割や必要な資格がありますので確認が必要です。

そのような技術者ですが、近年は技術者不足の懸念も強くなってきています。建設業法でも技術者の配置が定められていることもあり、企業としても確保が必要です。

また、監理技術者の資格要件の検討も始まっており、高齢化により現象の懸念や現在のIT関連の工事量の増加などから電気通信工事に関する監理技術者の資格要件の変更が検討されています。

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